工務監督の仕事の流儀——チームプレイと個人プレーの間で

工務監督の仕事

工務監督はチームで動く仕事なのか、それとも個人で動く仕事なのか。転職を考えている人にとって、職場の働き方のイメージは重要な判断材料だ。結論から言えば、工務監督は個人プレーの比重が大きい仕事だ。ただし完全に一人というわけでもない。今回はその実態について解説する。

工務監督の働き方——概要

一般的なチームプレイとは何か

チームで動く仕事というと、一つの業務に複数人が関わり、資料作成・客先対応・見積もり作成・雑務などを分担しながら、重なる部分もありつつゴールに向けて進んでいくイメージがあるかもしれない。

工務監督の場合は、少し事情が異なる。

工務監督は基本的に一人で動く

一つの業務に関わるのは、基本的に一人の工務監督だ。入渠工事不具合対応新造船の建造監督——それぞれの工務監督が複数の案件を抱えながら、自分の担当として業務を進めていく。

なぜ一人なのか。うまく言語化するのが難しい部分もあるが、船の情報や乗組員とのやり取りを複数人で共有することが難しいという点が大きい。また、現場を複数の工務監督が同時に監督するという場面もない。現場で判断するのは、その案件を担当する一人の工務監督だ。

他の会社でも同じ?——「個人事業主の集団」

聞いた話によれば、他の会社でも同じような体制のようだ。会社によっては、工務部のことを「個人事業主の集団」と表現するところもあるという。それくらい、各々の業務がはっきりと分かれているということだ。

チームで動く場面もある

ただし、完全に個人で完結するわけでもない。全船に影響が及ぶ施策を実施する際には、チームで動くことがある。例えば、新しいルールや手順の周知が必要なとき、工務監督全員で手分けして訪船し、各船の乗組員に説明して回るようなケースだ。こうした場面ではチームとして動くが、あくまで例外的な場面といえる。日常の業務は、やはり個人プレーが中心だ。

個人プレーのメリットとデメリット

メリット——仕事の全体像が見える

個人プレーの最大のメリットは、最初から最後まで仕事の内容を理解しながら進められることだ。仕事が細かく分担されていると、何のための作業なのかがわからなくなり、ただこなしているだけという感覚に陥りやすい。工務監督の場合、担当した案件の始まりから終わりまでを自分で見届けることができる。その分、仕事の意味や手応えを感じやすい。

デメリット——責任の重さ

一方でデメリットもある。すべてを自分で担当するということは、責任もすべて自分が負うということだ。うまくいかないとき、誰かに責任を分散することはできない。そのしんどさは確かにある。

それをやりがいと感じるか、プレッシャーと感じるかは人それぞれだ。しかし、どちらの感覚を持つかによって、この仕事が自分に向いているかどうかが変わってくると思う。

現役工務監督から見ると——個人プレーが向いている人

個人プレーの比重が大きいということは、自分で考えて、自分で判断して、自分で動ける人が向いているということだ。誰かに指示を仰いでから動くスタイルでは、この仕事は難しい。

一方で、完全な孤独でもない。困ったときに相談できる同僚はいるし、部署全体としての方向性は共有されている。個人として動きながら、組織の中に属している——そのバランスが、工務監督という仕事の特徴だと思っている。

チームで動くことが好きな人には物足りなさを感じるかもしれない。しかし個人の裁量を持って仕事をしたい人には、この働き方は合っているだろう。転職を考えているなら、自分がどちらのスタイルに向いているかを事前に考えておくと良いと思う。

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